カロト家の日記
February 18, 2019
手斧の柄を交換する
このところ、いいお天気が続いているので、朝と夕方と薪割りに精を出す。
玉切りした木を大きい薪割り斧で割ると、どうしてもあともう少し割りたい薪が出てくる。
そんな時は手斧を使ってさらに割って行くんだけど、最近、何年前かにホームセンターで買った手斧の柄が痩せてきて、割るたびに緩くなるので仕事にならない。
手斧が使えないと、ガクッと仕事の効率が落ちるので困ってしまう。
今使っている手斧より一回り大きな物があれば、なお良しだ!そうだ!関刃物センターへ行こう!ということで、この前、お世話になった関刃物センターへ足をのばす。
前回は、鉈(ナタ)を買いに行って、社長さんの言葉に心を動かされ、矢を買って帰ってきた。
さて、今回は無事に思い通りの買い物が出来るかな?!それとも。。と、ワクワクしながら店内へ。
念のため、僕が使っている手斧を社長さんに見せる為に持ち込こんだ。
「この手斧の柄が緩くなってしまったので、この際、もう一回り大きな手斧を買いたい」と伝えると、やはりこんな言葉が返って来た。
「日本の刃物は素晴らしく、古くなればなるほど切れるようになります。だからこの手斧を50年使いなさい。ほら、この交換用の柄を買えば1000円。こっちは(僕が買おうと思った手斧)7000円。ね、わかるでしょ。直して使ったらいいですよ。」
はい、今回も社長さんに完敗です。その、間違いなくて迷いのない、そして親身なアドバイスが聞きたくてここに来てると言っても過言ではない。
今回も僕はストンと納得して、交換用の柄を1000円で買って家に戻った。
交換用の柄を扱いやすいサイズにカット。斧に差し込むところの加工はノコギリとノミで。
おしまいに木の楔と鉄の楔で抜け防止。
よし!出来た!これで完璧!
な、はずが、、、
すぐに緩み出すMy手斧。。オーノー!
ダメだ、、うまく出来たと思ったのに、使い物にならない。
困った。
柄の交換を甘く見ていた。
こんな時は、頼りになる人がいる。
以前、母が骨董市で見つけてきた古い斧の柄(樫の木)を取り外し、手斧の頭と共に、いつもお世話になっている家具屋さん小林さんのところへ。
流石でした。
小林さんが見習いの頃は、毎日のように道具の手入れをしていたそうで、僕が携えてきた古い斧の柄を、手斧に取り付ける方法を丁寧に教えてくれた。
工房のベルトサンダーをお借りして、少しづつ柄を削り形を整えて、手斧の頭に柄を差し込んでは、当たるところをナイフで削りを繰り返していく。
後は家で出来そうな感じだったので、小林さんにお礼を言い、自宅に戻る。
薪ストーブの前に座り、じっくりと柄を削る。慎重に慎重に。
そして、遂に、My手斧は蘇った。
1000円で買った交換用の柄は、技術が未熟で駄目にしてしまったけど、二回目の挑戦は成功。
ガッチガッチにカチ込んだ柄は見事に手斧と一体化している。
出来ないことが出来るようになることの喜び。
そして力を貸してくれる人々の優しさに触れ、毎日一歩ずつ前に進んでいる。
物づくりの楽しさに心が踊る日々だ。
手斧の柄の交換に味を占め、仕事道具の金槌の柄も修理。
自分で直すと、道具への愛着が湧く!