カロト家の日記
March 28, 2019
単管パイプで薪棚を作る & キエーロのその後
カロトギフの隣の杉林には昨年の台風で倒れた沢山の杉の原木が眠っている。
その原木たちを収容するため先日、裏山に単管パイプで薪棚を増設した。
単管パイプは工事現場などの足場に使われていたり、物置やガレージなどの簡易な小屋など、様々な場所で使われている素材なのだが、自分にとってはお初の素材となる。
初めての単管パイプDIY。そう、新しいチャレンジ。
「ホームセンター行くぞー」と言うと、運良くついて来たホームセンター好きな娘。
単管パイプ4mを筆頭に大量のクランプ類、屋根の垂木用の木材を娘とレンタルトラックに載せ、家までのトラックドライブ。お手伝いありがとう。
春のぽかぽか陽気の中、裏山の斜面に水糸を張り、レベルを取り、基礎となるコンクリートブロックを置き、いよいよ単管パイプを組み上げていった。
そして、とても頑丈な薪棚が完成した。
杉林に埋もれる杉の原木を引っ張り出して、チェーンソーで1mに切り、新しい薪棚へ運ぶ。
100本以上の原木を保管できる立派な薪棚が出来て大いに満足している。
キエーロのその後。
カロトギフの裏庭に鎮座する、3つのりんご箱。
よくお客様にも「あれはなんですか?ミツバチ?」と聞かれますが、キエーロはコンポストです。
りんご箱の中には、黒土が満たされていて、生ゴミを土の中に埋めて置くだけで、数日後には消えてなくなる。
生ゴミ消えろ=キエーロ
ってダジャレも絡んだネーミングに開発者のセンスを窺い知る。
最初キエーロって聞いた時は北欧のものなんだと思っていたんだけど、開発した人は日本人ということは確かだが、真相はまだわからない。
とにかく、うちのキエーロも暖かくなってきて順調に生ゴミを分解しています。微生物の力ってスゴイ!
近いうちにりんご箱 de キエーロを増設する予定。キエーロ製作ワークショップなどいかがでしょうか?
March 21, 2019
お寝坊さんの話
春を感じる日が多くなってきた。
寒の戻りでこ寒い朝も清々しい春の匂いに満ちている。
稲の散歩中、田んぼの畦につくしが生えている。
嫁さんは2週間前から見つけていたと後で聞いて驚くとともにお寝坊さんの話を思い出す。
僕は趣味で登山によく行く。
3000m級の高山や雪山も大好きだし、身近な里山を歩くのも好きだ。
要は歩くことによって、移ろう季節や様変わりする景色や動植物の営みなど、小さな変化を発見する愉しみが登山にある。
自分のような活発な人間は、登山道を一人で歩いていると、先行者に追いつくことがよくある。
人がすれ違うことも難しい道幅の細い登山道では、登山者がお互いに譲り合って安全第一ですれ違うのが暗黙のルールだ。
先行者に追いついた時も、決して無理な追い越しをしてはダメだし、だいたいは道幅が広くなったところで先行者がお先にどうぞ。という具合に道を譲ってくれる。
もし、先行者が自分に気づいていてもいなくても、後ろから歩いている人は先行者のペースに合わせて後ろを静かについて行くのが、山でのルールだと認識している。
自分がどんなに先を急いでいても、先行者がいる限りは基本的には追い越し禁止なのである。
逆に言うと、自分が前を歩いている時は、自信をもってそのままのマイペースで歩いていてもなんの問題もない。
これは街の中、人の世でも多いに当てはまることで、昨今のあおり運転の問題や列に並んでいる時の順番抜かしも同様であろう。
そこに譲り合いがあり、日本人の良さがあるのだと思う。
さて、ではどうしても先を急ぎたい時はどうすればいいか。
先行者よりも早起きすればいいのである。
そう、後ろから来る人は、お寝坊さんなのだから。
自分がつくしを嫁さんよりも後に見つけたことは、別にスピードを競っているわけでもないし、どちらでもいいんだけど、
どうしても嫁さんよりも早くつくしを見つけたければ嫁さんよりも早起きする(稲の散歩は早起きして時間に余裕を持ち、少しでも早く歩きだす。)
お寝坊さんの話、なかなかいい話だと思うんだけどな。
March 19, 2019
彫金 リングのロウ付け
カロト レザーハンドメイドはすべての革製品を手作業で製作しています。
ひとつの作品が生まれるまでにたくさんの工程があり、そのどんな工程にも自分たちオリジナルの作業があったりします。
その中でも特に、ちょっと変わった作業が「彫金でリングを作る」です。
リングと言っても指輪じゃなくて、ファスナーの革のつまみと金具を繋ぐ金属のリング。
直径8mmほどの小さなリングの製作です。
昔京都のカロトで働いてくれていたAIちゃんと言う元スタッフの女の子が大学の時に習得した彫金の技術を伝授してもらい、今は僕がやるようになりました。
手仕事の楽しさがたっぷり詰まった彫金の作業、とっても細かい作業ゆえになかなかの集中力が要りますが、綺麗にできた時は本当に嬉しいんですよ。
それでは今日も製作風景レッツゴー!
洋白という金属の棒をドライバーの軸に巻いていきます。
洋白とは聞き慣れない言葉ですが、ラジコンに馴染みのある方はご存知かな?あのアンテナに使われている素材です。(タミヤ懐かしい!)
かなり硬くて粘りのある素材の特徴の通り、力いっぱい巻いていかないと棒がバビョーンと戻ろうとします。(怪我注意!)
巻き終わったコイル状になったものを金属用のニッパーで切断していきます。
パチンパチンとリズムよく。
切り離すとリング状になりましたね。
お次はリングの切れ目を繋いでまん丸のリングしてきます。
金属を繋ぐために使用する銀ロウを準備します。
板状の銀ロウをまず1mm幅の細い帯状にしてから、さらに1mm角の細かい粒状に切っていきます。
ハァ〜細かい。。
形を整えたリングを酸化防止の液につけて、それからロウ付けするところにフラックスを塗って、先ほどの細か〜い粒銀ロウを乗っけて(指の震えとの格闘です)
バーナーで熱を加えていきます。
この時いきなり勢いのあるバーナーの火を当てると粒銀ロウが吹っ飛んでいくので、加減が大事。何事も。
溶けた銀ロウがリングの切れ目を繋ぎました。よく見えない方、写真をクリックで拡大してね。
熱々のリングを水に落としていきます。ジュ、ジュ。
かなり大量のリングが出来ました。
さて、ここからは磨きの作業です。
半丸のヤスリと平ヤスリで余分な銀ロウを削り取っていきます。
ザラザラした部分がだいたい無くなればオッケー!
母からのお下がりのルーターでさらに磨いていきます。ウィン〜ウィン〜(母、どんなけ物持ちいいねん!)
この時、しっかりクランプで挟まないと小さなリングは部屋の隅っこに飛んで行くので注意。
仕上げはスチールウールで全体的に磨きあげ、ピカピカになりました。
手前が完成品、なかなか綺麗に仕上がりました。
なかなかこういうものは売られていないんで、仕方なく作るようになったんだけど。
この彫金作業、年に一度か二度のカロトにとってはなくてはならない仕事となっている。
好きこそものの上手なれ。
最初から簡単には出来ないけど、もの作りが好きだから、昔より確実に上手くなっている。
手仕事による小さなピースの集合体によってカロトのものは出来ている。
ファスナーを使った商品を購入された方はぜひ、この彫金のリングもじっくり見て欲しい。
March 14, 2019
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運命ってものは本当におもしろいもので、この先どういう道のりが待ち受けているのか、まったく見当もつかない。
といつも思っている。
今できることをこつこつと積み重ねた結果、道は開けるかもしれないし、はたまた進路変更をしなくてはいけないかもしれない。
現実がどういう形で訪れてもそれはリアルで、それが宿命なんだと思う。
今日は娘の受験した公立高校の合格発表の日。
朝から娘と嫁さんが高校に出向く為、パンも焼けないので、お店はお休みさせていただいています。
(何組か来られたお客様、せっかく来ていただいたのにお店が開いてなくてすみません。)
二人が出かけたあと、結果が気になる僕は、何かをしていないと落ち着かないので、薪運びの作業に没頭。
ふと気づいたら時間は10時過ぎ、携帯に届いていた嫁さんからのメッセージを確認する。
がんばって勉強した結果が報われる時もあればそうでない時もあるし、でもどんなことにも一生懸命やってたら、いつか何かの形で生かされると思う。
ひとつひとつの結果の後、ふたたびスタートを切って、思い切って前に進んで行って欲しい。
チャレンジすること。に失敗はつきものだし、失敗して気づいたたくさんのことが人生の何よりの財産になる気がするんだよな。
先の不安にがんじがらめになるより、今、目の前にある何気無い日常に感謝。
日々、こつこつ、一歩ずつですね。
March 05, 2019
ピザと娘と卒業式
娘の中学の卒業式に出席するため、本日3月5日はお休みをいただいておりました。
卒業式は無事に挙行され、9年間の義務療育を終え、元気に卒業することが出来ました。
なんと、3年間一度も休むことなく、皆勤賞です!
健康が何より。
これまで暖かくご指導くださった学校の先生方、娘の同級生などのお友達、おじいちゃんやおばあちゃん、娘の成長を見守ってくれたみなさんに感謝を伝えたいです。
ありがとうございました。
さて、この前の日曜は、念願の薪ストーブでピザを焼いてみました。
その様子をどうぞ。
休日の料理は僕の仕事だ。(毎日ご飯を作っている嫁さんは休日は作りたくない笑)
と言っても、僕が気が向いた料理を好きなように作るだけだけど。
この前の日曜日、昼ご飯は薪ストーブでピザを焼こうと決めていたので、朝から食材の仕込みをする。
久しぶりに家族でピザなんて焼いて食べたら最高やん!
もうすぐ公立高校の受験を控える娘は、3年生になる頃から塾に通い始め、家では全く勉強しない。
娘が勉強している姿を見たのはいつのことだろう。
塾に通いだして夜遅くまで頑張ってる姿をずっと見てきたし、僕たち夫婦も娘に勉強しろー!とは言わないし、何より家にいる時はリラックスするに限る。
なんだけど、家にいても自分の部屋でやりたいことに没頭している思春期の娘とは、なかなか一緒に過ごす時間がない。
ピザを焼こうと思ったのも、そんな娘との時間を少しでも作りたいと思っての事で。
ほら、ピザって生地伸ばしたり具をのせたり、焼いたり、取り出した焼きたてピザを切り、食べて、また生地伸ばして…..の繰り返し。
みんなで作ったら、チームワークも深まるし、楽しいやん!
ピザ生地は、嫁さんに作ってもらうようにお願いしていたんだけど、急な用事が入り、僕は昼前に外出することに。
昼過ぎ、用事を済ませて帰ってくると、嫁さんと娘が立ち寄ってくれた妹と一緒に、すでにピザを焼いて食べていた!(オーブンで!)
僕は、残り3/4カットの焼きたてピザを頬張りながら、なんだかなぁ〜って思いながら、みんなもうお腹いっぱいやって。
ピザ終了!!笑
でも、ちょっとこれでは不完全燃焼なのでリベンジ。
晩御飯は今度こそ薪ストーブでピザ!
嫁さんの協力もあり、娘も一緒に生地を伸ばしたりトッピングしたりを手伝ってくれ、ピザの焼き加減を見てもらう為になんとか薪ストーブの前に座らせることに成功。
その後、あったかい薪ストーブの前で、みんなで熱々ピザを美味しくいただき、久しぶりに和気あいあいと娘との時間を持つことが出来た。
火力の強い薪ストーブだとピザは5分くらいで焼きあがる。
ただし、手前と奥など火力にムラがあるので、途中でピザパンをくるくる回したりと、綺麗に焼くのはなかなかコツがいる。
今回、ピザパンを手作りしてみました。
オーブン用の丸いフライパンをグラインダーで切り取り、浅い形に加工。
薪ストーブの中にはホームセンターで見つけた溶岩レンガ(25mm厚)と自作ピザパンを併せて使用。
薪ストーブでピザ、火力の調節や、組み合わせる道具など、なかなか奥が深いです。
また、近々やりたいなー!
March 01, 2019
アイアン 薪ストッパー
いつも仲良くしてもらっている友人のひとり「ゆっくん」にアイアンの薪ストッパーを作ってもらいました。
薪を室内に置いておく時、積み重ねると崩れてきたりしていたのも、もうこれで大丈夫。
鉄の棒を溶接でつなげてシンプルなL字構造。筋交いにはヒラ鉄が使われていたり、細部に渡りよく考えられています。
身近に腕の良い職人さんがいるってのは本当に有り難いことだなぁ。ゆっくんいいもの作ってくれてありがとう。
新顔の斧が加わった。helko スプリッティングマスター DT-6
なかなか割れない節あり広葉樹をぱっかーんと割るのに、どうしてももう一本欲しくてお小遣いで斧を買う。
テカテカした柄の塗装を紙ヤスリで落とし、オイルフィニッシュで仕上げ、革のシースを作る。
薪割りの効率がかなり上がり、とても気に入っている。
最近の薪運びはこれで。山盛りになった薪が荷崩れしないようにゴムバンドで抑えて。
この日は一輪車8杯分の杉を割った。すっかり薪割りがここ最近の休日の愉しみになっている。
薪ストーブ料理① 大根と牛すじのどて煮
薪ストーブ料理② ポトフ
煮込み料理ばっかりだけど、薪ストーブの上に鍋を置いておくだけで超簡単。
じっくりと煮込まれ野菜もお肉も柔らかく煮ることができる。そしてあったかいし美味しい。
近々、薪ストーブでピザを焼こうと思う。
だんだん暖かくなってきて、薪ストーブシーズンの終わりも見えつつある。なんか寂しいな。
でも、四季の巡りがあることで、迎える喜びもたくさんある。
春!カモン!山菜シーズン早く来い!